「悪ガキ」はスティーヴン・キング短編集「マイル81」に収録されております。
これはキングがかねてから書きたいと思っていた悪ガキ、いわゆる「近所に引っ越してきた悪ガキ」のお話らしいが、前書きではなにか二者択一について述べられているな。
自分はビートルズ派かストーンズ派か、みたいなことが述べられてるとこだな。
これって海外でも言われてるんだな。日本でもけっこう言われていると思う。
これは比べるのもおこがましい、ビートルズは比肩しうるものがないからだが。
ただキングはビートルズはロックするというにはヤワすぎるといい、自分はストーンズ派だと言っておる。
キングがロックバンドについて言及するとき、たしかにハード系、メタル系が多いな。
キングはしかし、初期のカバー時代の「ロックしていた」ビートルズはお気に入りで、「バッドボーイ」が好きだという。
じゃあ、この「バッドボーイ」に触発されて「悪ガキ」はできたのかな。
この「バッドボーイ」、ちょっと思い出せなかったけどyoutubeで聴いたら聴いたことがあったわ。
ビートルズのモノボックスを所有しているのだが、「パスト・マスターズ」に入っている曲だな。
スティーヴン・キング短編「バッドボーイ」。
以前聞いたことがある。どこで聞いたか思い出せんが、女の人が言っていたはずなんだけど。知ってるかぁ?
日本の昔話の中には「意地悪じいさん」というのが出てくるのだが、このじいさんの悪意、非道には理由がない。
そして冷静に考えると、想像できないくらい邪悪なことをやってる。子供に読み聞かせる昔話にしては不似合いなほど、根源的な悪であるとな。
「バッドボーイ」の悪ガキの悪意はこれに接近、もしくは連なっているものだと思わないか?
なんか、理由なく、ただ悪それ自体を目的とする存在だな。それにこの悪ガキはバカっぽく描かれているが、かなり巧妙で悪知恵がはたらくんだよな。
それゆえ非常に恐ろしい存在となっている。
この短編集のなかでもかなり読んでて気分が悪くなるお話だなぁ。
ただ考えてみると、日本の昔話としてもこういう存在は信じられ、語られてきたんだな。キングの表現力が優れているだけに嫌な感情が生々しく、読んでて辛い作品であった。
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