「マイル81」はスティーヴン・キングの「わるい夢たちのバザール」という短編集、これが「マイル81」と「夏の雷鳴」という2冊に別れて出されているのだが、この「マイル81」のほうの最初に収録されている短編作品である。表題作といっていいのかな。この分冊形式も日本だけのものかもしれんが。
めちゃめちゃわかりにくいんだが?
スティーヴン・キングは短編集を何年かごとに出しておるが、日本では2冊とか3冊、なんだったら4冊とかに分かれて出版される。
で、分冊されたそれぞれに邦題みたいなのがついてくる。
「マイル81」は2011年に発表された短編作品。短編といっても文集文庫の小説で80ページくらいの長さだなこれ。
80ページって、これでもけっこう長いんだが?
集中力が無さ過ぎるんだよな。
スマホのせいなんだよなぁ。ほんとこれ。
キング作品の翻訳でおなじみの風間賢二氏によるこの短編集の序文で、キングはこの「マイル81」を、実際執筆するまでに「機が熟すまで何十年も待機させられたストーリー」といっておる。
スティーヴン・キング短編「マイル81」。
キングの凄いところは幼少期の世界を描くことだけではないんだよなぁ。今作を読むと。
たぶんキングには7歳、8歳、9歳、10歳、11歳、12歳、13歳、・・・と、それぞれの年齢の情緒が明確に把握できてる模様。
確かに単に子ども、ということではない。実際、小学生でも1年生と6年生では情緒がまったく違っているからなぁ。
小学生1年から見た小学生6年生はめちゃくちゃ大人だからな。たしかにおっさんと感じた記憶がある。
「マイル81」にはいく人かの子供が登場するが、この同じ子どもという括りの中でも相対的に性格や情緒が変わっていく様は共感させられるぞぉ。
キングの想像力が不気味で悪夢的な方向に向かうのはわかったけど、高速道路の端に停まっている1台の車から物語が浮かぶには、条件もあるんだろうな。
こうしたストーリーのイメージも、例えば日本の高速道路だとまた違うんだよな。アメリカの広大なスケールの高速道路の風景の中には独特な孤独や恐怖があるんだろうなぁ。
この話もメイン州が舞台なんだな。キングによる序文で、メイン州のガーディナーとルイストンという場所の間ら辺が舞台だと書いてある。「マイル81」というのは架空のサービスエリアの名前のようだ。
しかしこれ、レイチェルとブレイクの姉弟は今後どうするんだ?きびしいよなぁ
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