以前読んだ雨穴さんの「変な家」になんと続編が出ていたので紹介します。
その名も「変な家2」である。
ある家が変わった間取りをしており、そこに抱いた違和感から深い謎に迫った前作。
前の「変な家」もロジカルで、ちゃんと怖くて、とても好感がもてた作品であった。で、え?続きが出てるの?
となって購入して読んだのですが、非常に面白かったのであります。
面白かったよな。もしかしたらこれ2の方が優れているのかも。
前作と違い、いくつものショートエピソードが並ぶ構成であり、それらは一見関連無きように見えて実はつながっておるぞな。
まさか2が出るとは思わなかったし、前作からそれほど間も開いてないから知ったときはなんかパロディかな?と思ったほどだったのだが。
「変な家2」。
物語の半分を超えたくらいから全体を通しての謎の真相が焦点を結んでいく模様。
ただ「11の間取り図」と副題にある、そのひとつひとつの間取りのエピソードがしっかり怖い。
ひとつひとつの間取りの謎を見ていく中で、必ずひねりが加えてある。こんなにたくさんよく考えたものだなと思う。
雨穴氏はYouTubeチャンネルも持っていて、この「変な家2」の朗読が聴けるのだが、コメントでストーリーが「起承転結転結」になってるというのがあった。
まさにその通りなんだよなぁ。すごいうまいこといってるコメントである。
この作者ずっと間取りモノでいくつもりなのかな?
それはそれで面白そうだが。いってほしい気もするぞ。
特にこれは、と気に入ったエピソードはあるかな?
印象深いのは「林の中の水車小屋」と「おじさんの家」だろうか。
なるほど。
この2つのエピソードは過去の文献のような体裁であったり、子供の日記のような体裁であったりで、ちょっと趣が違っておる。
間取りに関する謎がこんな昔からつながっているという事実にゾクっとするものがある。
「水車小屋」の事象はけっこう謎の中心に繋がっているしな。
「おじさんの家」は、これについては読んでいて違和感に気づいた。断片的ながらもすでに間取りがちょっと変わっているのが分かって、それが余計に不気味に感じた。
ふむ。これ「変な家」が映画化されるみたいだけど、どうなんだろう。この「2」も映画化されるのだろうか。
こっちのほうがむしろ映画化に向いてるような。ちょっと見てみたい感じである。
まだ1作目も公開されていないけども。
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